SOLA(ソラ)は「日本の農業に一生を賭ける!」を合言葉に、農業に関心の高い学生が集まった学生委員会です。

プロジェクト

『ありがとうをお弁当で』プロジェクト

『第一回まるっと遠足』ほか活動レポート

【背景】

大量の輸入品や加工品が氾濫し、いつでも旬に関わらず同じ野菜や果物が手に入る時代。“手作り”の喜びを知らない子どもがたくさんいる。
そんな中、食育の重要性が叫ばれている。 食育基本法もでき、食育という言葉の認知度は上がり、ブームになってきてさえいる。


食育が必要である、正しいものである、ということを疑う人は少ない。
しかし、ブームであるがゆえに食育の本当の意味をあまり考えずに、『食育』という言葉が使われているような気もする。
食育は効果を正確に検証できないものであるので、しょうがない部分もあるが、それでも私は、一般的な食育活動の中には、本当に食育を必要とする子どもたち、家庭に対して、きちんとアクションをおこせていないものもあるのでは?という問題意識を持つようになった。


この問題意識は以下の3点にまとめられる。

(1)あらかじめ大人が決めたプログラムでいいのか
大人に言われたとおりに料理なり農業体験なりをしていくのでは、単なる楽しみの要素だけになってしまい、自分で考える機会がないと子どもの記憶には残りにくいのではないか?


(2)対象にしている家庭の層が本来の目的である層と違うのではないか
『食育』とうたった活動に参加する親子はすでに意識が高い、また親子で参加することが必須だと仕事で忙しい家庭は参加できない。食育に関心のない家庭、関心はあっても参加できないでいる家庭こそ食育が必要なのでは?


(3)食育は、本当に長期的視点だけでいいのか
食育活動に参加する子どもたちは今、まさに、おいしい、楽しい食事を必要としている。子どもの時期は味覚が形成される大切な時期であることを考えると、活動に来たからには何としてもすぐに手作りの食べ物のおいしさ、楽しさを感じてほしい。家庭が変わるまで、子どもが大人になるまで、と待っているほど時間に余裕はないはずではないか?


それぞれの問題に対して私なりの解決法を考えてみた。
(1)→私たちが育てる野菜を決めるのではなく、子どもたちに、作ってあげたいお弁当から考えてもらい、そのために必要な野菜を育てるという子どもたち主導の流れをつくる。
そうすることで、自分たちが育てている責任感が生まれ、平日でも野菜の世話をしたり、関心を持ったりすることにつながる。


(2)→休みの日も親が仕事忙しいような子どもたちを対象にして、SOLAのイベントに来ることで子どもが一人でいる時間を減らすと同時に、最終的にはお弁当を、イベントには参加していない親にあげることで、参加していなくても子どもの成長をひとつのお弁当から感じられ、家庭の食生活の見直しにつなげる。


(3)→食べ物が変われば人は変わる。
野菜を使った手作りおやつを食べてもらうことで、子どもたちに手作りのおいしさ、野菜のおいしさを日々感じてもらう。家庭の食生活に変化を起こすまでには時間がかかり、どれくらい効果が出るかは未知だが、子どもに直接そういった食べ物を食べてもらえば、割とすぐに何らかの効果は出る可能性が高い。


もう一度、『食育』とは何か、私たち学生には何ができるか、私たちにしかできないことはなんだろうかとみんなが考えるきっかけにしたい。


【目的】

〜子どもに対して〜

  • イベントだけで終わらない、単なる“楽しい”で終わらない。
  • イベントに一貫性を持たせ、難しいことにも挑戦させることで、一人ひとりに考える機会を与え、子どものやる気や好奇心をかきたてる。
  • 手作り野菜おやつで子どもの精神面、体力面での変化をみる

〜親に対して〜

  • 簡単野菜おやつのレシピを提供。
  • お弁当で感動させて、普段の食事をふりかえるきっかけづくりをする。

【今期のテーマ・コンセプト】

“ゼロから”のお弁当づくりを通して、食育を本当に必要とする子どもたちに、一番効果のある形で、私たち学生がそれぞれの得意分野を生かせる活動を行う。


【実施内容】

  • 三週間に一回を目安に、学童あるいは保育園の総合学習の一環として全6回のイベントを行う。学校の屋上または、校庭などにプランターを置かせてもらう。
  • 野菜を使った手作りおやつをメンバーで作り、家にも持ちかえって食べられるようにする。レシピもつけて家でもつくってもらえるようにする。

【行動計画】

第一回 《“お弁当”のお絵かき》
 旬の野菜をカルタで教え、それらを使うことを条件に、お父さんお母さんにつくってあげたいお弁当の絵を描く。
第二回 《生ごみリサイクルで土づくり》
第三回 《お弁当のおかず決め》
 色や栄養バランスを考えたおかずに。
第四回 《植え付け》(にんじん、オクラなど)
第五回 《お弁当包みをつくろう!》
 布に野菜の刺繍をする。
第六回 《収穫&お弁当づくり》


【今期の目標】

〈短期〉

  • そらおやつで、こどもの味覚や精神面などの変化を検証する。
  • 旬の野菜(ゲリラPJとROFPJの売れ残った野菜も)を使って子どもに目でも楽しめる手作りおやつを提供する。

〈中期〉

  • 毎回、持ちかえり用のおやつも用意し、レシピもつけて、家庭でもつくってもらえるようにする。
  • 子どもがつくったお弁当で親に感動を与え、普段の食生活に変化を起こす。
  • 一緒にゼロからのお弁当づくりをすること、おやつをつくることで、SOLAメンバー自身の生活力をUPさせる。

〈長期〉
お弁当づくりを一から体験することで、生き物が食べ物になるまでのプロセスを知り、料理を作ることの大変さとおもしろさ、そして愛情のこもったものを食べることの楽しさ、うれしさを感じてもらいたい。
自分でも作ってみたい、野菜についてもっと知りたい、こどもによって違ういろんな“〜たい”それが普段の生活へとつながり、その子たちのそのまた子どもへとどんどんつながるような流れをつくる。


『まるっと遠足』企画

昨年度の『まるごとまるっと』プロジェクトに参加してくださっていたご家庭を対象に、今年度はフィールドを神田から外に飛び出して『まるっと遠足』というものを企画していく。
昨年度は神田で、野菜の一生をまるごとまるっと体験した子どもたち。食に関心を持ち始めたそんな子どもたちに、今だからこその鋭い五感で食を感じてもらいたいとの思いから、今年度は千葉や埼玉、神奈川などの農家さんのところに行って子どもたちに自然の中で自由に遊び、遊びの中から生き物、食の大切さを感じてもらうことを目標に遠足を年4回ほどの企画にしていく。
細かい時間やプログラムの設定はせずに、子どもの自由な発想力を大切にすると同時に、私たちSOLAのメンバーも子どもたちに学び、一緒に楽しめる遠足にする。